【PR】もしも世界のゲーム市場が一つの国だったら?そのインパクトを比較!
はじめに
ゲーム市場の話題で記憶に新しいのは、中国におけるオンラインゲーム規制や、香川県(日本)で「ネット・ゲーム依存症対策条例」が成立したことであろう。また、2021年5月には、任天堂の人気ゲーム『どうぶつの森』シリーズが、米ストロング国立演劇博物館の「世界のビデオゲームの殿堂」入りを果たした。
これらの話題に関して、果たしてどう捉えるか。自身がプレイヤーであるか否かを問わず、ゲームに対しては好意的な立場だろうか、あるいは、規制側のように懐疑的な立場であろうか。
いずれにしても、ゲーム市場は日々アップデートされており、成長もすれば、停滞もありうる。
2000年代に入り、ゲーム市場で注目を浴びたのは「eスポーツ」の存在だ。これにより、ゲームが単なる娯楽の対象としてだけでなく、ゲームのプロフェッショナル化が認知されてきた。つまり、ゲームも仕事の一部になる時代が到来したといえる。事実、競技としてゲームをプレイして賞金を手にしたり、著作権上のグレーな問題もあるが、ゲーム実況配信により無名の個人が収入を得ることができるようになった。ゲームに対して見方は違えど、その市場価値も含め、今後の動向は見逃せないものがある。
さて、今回は、世界14ヵ国でボーナス検索サイトを提供している「BonusFinder (ボーナスファインダー)」(新しいオンラインカジノ)のブログに紹介されている「もしも世界のゲーム市場が一つの国だったら?そのインパクトを比較!」の記事を、ゲーム市場の話題と関連させてみていきたい。
全世界のゲーム人口を各国の人口と比較
まず、全世界のゲーム人口を一つの国と仮定し各国の人口と比較することで、その市場規模の大きさを伝えている。
全世界のゲームプレイヤーの人口(2020)を合わせると、実に30億人に上る。実際に、各国の人口をみると、全世界のゲーム人口を超える国はなく、1位中国の14億3932万人と、2位インドの13億8000万人の合計をも上回っていることが分かる。
また、人口とプレイヤー数に相関関係があることが分かるので、ゲーム開発を考えた場合、市場規模に応じた戦略が必要なことも示唆している。
ゲーム市場が生み出す価値を各国のGDPと比較する
次に、世界のゲーム市場の経済的な価値を、各国のGDP(2020年)と比較して、ビジュアリゼーションする。
世界のゲーム市場の価値(2021年4月)は約3000億ドルと推計されており、これは、41位バングラデッシュのGDP3180億ドルと、42位南アフリカのGDP2830億ドルの間に入る。つまり、GDPベースで世界42位にランキングする。
ちなみに、単純に約3000億ドルで見た場合、ELEMINISTの記事によれば2021年9月時点で、44位フィンランドに次ぐ数字になっており、日々アップデートされるゲーム市場の拡がりとGDPを考慮しても、経済的な価値が向上していることは予想できる。
ゲーム市場の成長率 VS 各国のGDP成長率
次は、世界各国の予測GDP年間成長率(2021年5月)とゲーム市場の成長率を比較する。
まず世界のゲーム市場の2021年〜2026年の平均成長率は、9.24%と予測されている。
この9.24%という数字は、規模としては大きいのか、小さいのか?
実際にグラフを見ると、ゲーム市場の9%を超える成長率は、国としてのGDP成長率で世界3位にランキングすることが分かる。
ただ、記事でも触れているが、予測GDP年間成長率は、情勢により常時変動するもので、このランキングはあくまで参考程度に留めるべきだろう。ランキングの顔ぶれとしては新興国が多いが、将来的に成長性を秘めた国々であることから、ゲーム市場もまだまだ成長が見込めると考えられる。
ゲームの年間売上高が最も多い企業
ゲーム市場が国なら、その中の企業売上ランキングはどうか。
ここでは、ゲーム市場を国として見た場合の、年間売上高トップ10企業(あくまで売上ベース)を表している。
1位はSONYの250億ドルで、2位にテンセントの139億ドル、3位に任天堂の121億ドルと続き、4位のマイクロソフトの116億ドルまで、4社が100億ドルを超える売上を上げていることが分かる。
このゲーム市場という国では、SONYやNintendoという有名企業が、都心部になるイメージだろうか。
世界中で最も売れているゲームハード、ソフト
ゲーム市場が国なら、その中で最も売れているハードはどうなるか。
以下では、ゲームハードであるコンソールとゲームソフトに分けて、それぞれの売上ランキング(2021年5月)を表している。
先に年間売上高ランキングでも見た通り、ゲームハードの面においても、SONYとNintendoの強さは際立っている。SONYがPlayStationシリーズで4つ、任天堂がNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)を含むプラットフォームで5つを占めている(この数字は2022年1月現在では、PlayStation 5もあることだし、変動しているかもしれない)。
この頃、コロナ禍で自宅で過ごす時間が多くなり、巣ごもり需要も増えた。そういった影響もあってか、Nintendo Switchの2020年以降の販売台数は驚異的に伸びて、同年3月に発売された『あつまれ どうぶつの森』の人気が牽引し、2020年8月に世界の推定累計販売台数が6000万台を超えると、2021年5月には8000万台を突破した。
それでは、ゲームソフトはどうか。
ランキングトップは、私自身もプレイしているが、『Minecraft』の2億本で、2位にアクションアドベンチャーゲーム『グランド・セフト・オートV』の1億4000万本、3位にElectronic Arts『テトリス』の1億本、4位に任天堂の『Wii Sports』と続いている。
ソフト単体で見ると1位ではないが、本数で見ると、ゲームソフトでもNintendoの存在は際立っていることが見てとれる。例えば『あつまれ どうぶつの森』は、2021年3月時点の出荷本数が約937万本を超え、日本で一番売れたゲームソフトとなっている。他にも、スーパーマリオブラザーズやポケットモンスターなど、世界でも知らない人が皆無であるぐらい人気タイトルを多数揃えている。
他方、外出自粛ムードが国内に広がるにつれ、ゲーム内でバーチャルショップやライブイベント、展覧会が開かれるなど、ゲームの新たな活用方法が拡がりを見せている。
更に、最近では仮想空間のメタバースが注目を集め、ゲーム業界だけでなく、オフィス業務への活用の動きも見られている。
終わりに
今回の記事は、「新しいオンラインカジノ」、世界14ヵ国でボーナス検索サイトを提供しているBonusFinder (ボーナスファインダー)のブログ記事、「もしも世界のゲーム市場が一つの国だったら?そのインパクトを比較!」から、現在におけるゲーム市場の規模、価値、動向について見ていった。
ゲーム市場を一つの国と仮定した場合に、ゲーム人口、ゲームの市場価値、成長率がどのように表されるのか、興味深い内容だった。
ゲームはどちらかというと娯楽で怠惰な印象の方が根強く、eスポーツも台頭してきているとは言え、まだまだ社会的には発展途上だ。しかし、国内においてもeスポーツ専門の学校が登場したり、ゲームソフトごとのライセンスにもよるが、YouTubeやTwitch等で実況配信する人も増えてきている。著作権上グレーゾーンもあるが、実況配信を見て実際に自分もプレイしてみようと思ったり、プレイの参考にする機会はテレビ以上に今の時代効果が大きく、ゲームの活用方法が多様な拡がりを見せる昨今、法により規制を強化するのも慎重になって欲しい意見もあるだろう。
また、ゲームに興味を持った学生がプログラミングを生かしてソフトを開発するといったような教育上の効果もあるだろうし、ゲームから派生させて実際の歴史を自分で調べたりする例もある。
無用な制限を加えるだけでなく、いかに生かせるかどうかを考え、そしてそれを次の世代へと教えていくことこそが必要なのではないか。
参照
・もしも世界のゲーム市場が一つの国だったら?そのインパクトを比較!
・中国 未成年のオンラインゲーム 週末・休日1時間へ 政府が指針
・ネット・ゲーム依存を予防するために
・World Video Game Hall of Fame
・eスポーツとは
・テレワークに新たな技術「メタバース」活用の動き 米IT大手
各インフォグラフィックのデータ出典
参照記事の出典情報より。
全世界のゲームプレイヤー人口と各国人口の比較
・Gaming: Study reveals how much of the global population now plays video games | GiveMeSport
・Global Video Game Consumer Segmentation – DFC Intelligence
・Population by Country (2021) – Worldometer
世界のゲーム市場の価値と各国GDPの比較
・World GDP Ranking 2020 | GDP by Country | Data and Charts – knoema.com
・Global Gaming Industry Value Now Exceeds $300 Billion, New Accenture Report Finds | Accenture Newsroom
世界のゲーム市場収益と各国のGDPにおける予測年間平均成長率の比較
・Gaming Market: Global Industry Trends, Share, Size, Growth, Opportunity and Forecast 2021-2026
・GDP Annual Growth Rate – Forecast 2020-2022
ゲームの年間売上高が最も多い企業 トップ10ランキング
・Top 10 Biggest Video Game Companies in the World – All Top Everything
世界で最も売れているゲームハード トップ10ランキング
・Platform Totals – VGChartz
*2021年5月時点での各プラットフォーム毎の全世界での売上数(台)
世界中で最も売れているゲームソフト トップ15ランキング
・最も売れたコンピュータゲーム一覧 – Wikipedia
*インフォグラフィックは、英語版のList of best-selling video games – Wikipediaにある3位のTetris (EA)が抜けているほか、日本語Wikipediaと英語版で多少の相違があるが、日本語版を優先的に使用した。