【PR・レビュー】動画編集ソフト「Filmora」の評価、使用感

Filmora

今回は、Wondershare(ワンダーシェアー)が提供する、動画編集ソフト「Filmora」を実際に使ってみて、レビューしていきたいと思います(本記事は、依頼を受けて執筆しております!)。

私の場合、普段はAviUtlなどの無料ソフトで編集しています。YouTubeで初めて動画を上げてから約6年ほど経ちますが、そこまで凝った編集はしてきませんでした。動画編集は大抵独学だと思います。

動画編集ソフトは無料から有料ソフトまで、ピンからキリまであって、正直どれを使えば良いのか、一度は悩んだ経験が誰にでもあるのではないかと思います。

私自身の編集経験はそのような感じですが、良い面、悪い面含めて、率直に評価できればと思います。
では、早速使っていきます。

Filmoraの概要

本製品のイメージ

まず、簡潔にFilmoraを知りたい方のために、イメージをお伝えすると、初心者~中級者向けの動画編集ソフトという印象です。初めて動画編集をする人も直感的なUIで使いやすく、ある程度他のソフトで慣れてきた人にとっても、機能が充実していて扱いやすいソフトだと思います。

特徴

イメージしやすいように、簡単に、特徴とシステム要件を表にまとめてみます。

Filmoraの特徴(2022/8時点 バージョン11.5.9)

実際に使ってみる

それでは、実際にソフトを使っていきます。

インストール

例によって、プライバシーポリシー使用許諾契約書を確認し、問題なければインストールを押します。2分程度でインストールは完了しました。

インストール

インストール後の画面

インストール完了後は、以下のスタート画面となります。通常はプロジェクト作成の「新しいプロジェクト」から編集を始めますが、その他にも出来ることがあります。

インストール直後の画面

オートリフレームオートモンタージュを使えば、初心者でも簡単に一定のクオリティの動画が作れます。動画作成の目的がハッキリしていて、素材やBGMが固まっている場合には、これらの機能を使用するのはアリです。

  • オートリフレームは、まずファイルをインポートして、分析するをクリック。
  • 変換が始まる。動画の長さにより、変換時間は異なる。
  • 後は、エクスポートするだけ。これだけで自動切抜動画が作成できる。
オートリフレーム

例えば、簡単なプロモーションビデオショートムービーを作る際に、構成のイメージを考える場合にも活用できそうです。オートモンタージュの場合には、タイムラインにエクスポートするので、最悪細かい設定ができてなくても後から編集できます。

  • オートモンタージュも、オートリフレーム同様に、まず動画をインポートして、分析するをクリック。
  • オートモンタージュはインポートされた動画の1/3の長さになる。一応、長さも調整できる。
  • BGMもデフォルトでプリセットされてるが、変更も可能。
  • ビデオエフェクトは、RGB、グロー、ビデオウォール、ぼかしの設定が可能。
オートモンタージュ

インスタントモードは、BGM等がプリセットされており、用意されたテンプレートを選べば簡単に動画を作成できるので、初心者向けの機能と言えます。これは記事の途中でも触れますが、使用するには、Wondershare IDで予めログインしている必要があります。

インスタントモード

また、スクリーンレコーダーも標準で使えるので、Filmora一本で録画と編集が可能です。設定は簡素な印象ですが、キャプチャー自体は問題ないので、例えば、ゲームのプレイ動画などの編集にも十分に使えます。勿論、他のキャプチャーソフトで録画後に、Filmoraを使って編集するという使い方も良いと思います。
実際に使ってみたところ、初見でも簡単に扱えたので、初心者にとっても使いやすいです。録画後は簡単にタイムラインにインポートできるので、直感的に編集したい場合には重宝すると思います。

スクリーンレコーダーの設定画面

AIポートレートは「Filmora AI ポートレートアドオン」のことで、これは別途月額料金(月額プラン999円)がかかります。クロマキー合成機能で対応可能ではありますが、更に手軽に背景を削除したい場合に便利です。実際に、特に意識せずに撮影した人物画像をエフェクトにかけたところ(エクスポートしないならば無料で使えます)、人物だけ抽出できていたのでクロマキー合成よりは簡単に使えた印象でした。

AIポートレート

こちらは有料機能になるため、購入していない場合には、試用でまずは使ってみます。その際、システム要件を満たしていない場合にはアラートが出るので、こちらから要件を確認してください。システム要件も含めて、まずは試用版を試した後で、製品版を購入されるか検討することをお勧めします。基本的にはあくまでオプションという感じです。

初心者も気軽に始められる要素として、クリエイターアカデミーがあり、サポートが充実している点も挙げられます。バーチャルYouTuberの「彩撮(いろどり)モラ」を起用して、楽しく動画を見ながら操作方法を学べるのは、初心者にとって優しいコンテンツだと思います。彩撮モラも普通に可愛いと思うので、今まで知らなかった自分に驚きです。

解説動画、操作ガイドの充実

新しいプロジェクトから始める

さて、新しいプロジェクトから、実際に動画を編集していきます。画面自体は、他の動画編集ソフトと似たようなもので、画面上下に詳細設定とプレビュータイムラインが並んでいます。

タイムライン

Filmoraスタートガイド

最初にソフトを起動すると、Filmoraスタートガイドが開始されます。これは「ヘルプ→Filmoraスタートガイド」をクリックしても再開が可能です。使い方を簡単に理解する上で役に立つと思います。

  • Filmoraスタートガイドは、メディアのインポートから始まる。プリセットでチュートリアル用に動画が用意されているので、そちらをインポートする。
  • メディアをタイムラインにドラッグして編集する。
  • チュートリアルでは、エフェクトのフィルターを実際に使ってみる。これもタイムラインにドラッグする。
  • 簡単な編集だが、プレビューでここまでの作業進捗を確認できる。
  • 最後にエクスポートする。
「ヘルプ→Filmoraスタートガイド」
プリセット

チュートリアルの段階で、エクスポートに制限があることが分かります。無料版ではウォーターマークが表示されてしまうので、これを消すには有料版にアクティベートしないといけません

加えて、透かし付きで出力を押すと、ログインしていない場合には、まずログインが必要になります。そもそもWondershare IDを持ってない場合、アカウント作成から必要です。これまで私が経験したソフトは、アクティベートについてアカウント作成を要求されることは無かったので、初めての経験でした。有料版との違いも機能を使う中で判明することが多かったので、チュートリアルの段階で既に有料版の違いを強調している印象です。まあ、ウォーターマークが表示される時点で、最終的に有料版を検討することにはなると思います。

Wondershare IDを作成する

アカウントの作成が完了すると、エクスポートが出来るようになりました。チュートリアルですが、設定も一部変更できます。

無料版でエクスポートすると、以下のようにウォーターマークが表示された動画になります。簡単な編集であれば、エクスポートまで直感的に編集できました。

ウォーターマークが明らかに邪魔な印象を受ける

有料版と無料版の違い

先ほど、エクスポートの制限で若干触れた通り、無料版ではウォーターマークが表示されてしまいます。その他の違いは以下の通りです。こちらからも確認してください。

  • 無料版ではウォーターマークが表示されてしまう
  • エクスポート解像度「3840×2160」「4096×2160」は有料版で使用可能。
  • キーフレーム、スピードランプ機能は無料版だと、インストール後、3日間の使用制限がある。

最新バージョン11(11~11.4)で追加された新機能

本製品のイメージでも述べたように、Filmora直感的なUIで初心者でも始めやすいです。しかもクリエイターアカデミーがあり、公式の方で、機能ごとの使い方やある程度ハマりそうな操作の解説をしてくれているので、私の方でソフトの全体的な操作方法を改めて見ていくのはナンセンスな気がします。

例えば、解説系の動画、動物や旅行などの日常系の動画作成など、テキストを追加するとか、簡単な動画であれば、スタートガイドを参考に直感的に初心者でも出来てしまいます。今はAviUtlを使用していますが、過去使用したソフトと比較すると、Filmoraは個人的にはEaseUS Video Editorの上位互換のようなイメージです。価格帯や機能としては同じような印象を受けますが、あくまで個人的見解で、Filmoraの方がよりスタイリッシュで洗練されている気がします。また、公式の解説動画が充実していることから、初心者が手始めに編集テクニックを学ぶ上で、勉強になるのではないかと思います。ソフトの価格も、年間プランなら一月当たり約581円、買い切りでも1万円いかない(セールで1,000円程度安くなっている場合もある)ので、手が届く値段だと思います。

前提として、用途次第なのは言うまでもありません。初心者~中級者向けならFilmoraは適していると思いますが、中級者と言ってもどの程度のレベルを指しているのでしょうか。個人なのか、企業というプロフェッショナルなのかによっても使い方が変わってきます。YouTubeやTwitter、InstagramなどSNSに簡単に投稿するレベルであれば、キーフレーム機能を使用して編集するまでもありません。その点でいくと、Filmoraは初心者レベルの編集は網羅しているので、中級者向けにどれだけ機能が充実しているのか、という視点は外せないと思います。

よって、今回は最新バージョン11(11~11.4)で追加された機能を中心に見ていければと思います。

機能を確認していく前に、製品版の引き換えを済ませます。シリアル番号を使いライセンス認証する方法は、こちらを参照すると良いです。

  • アカウントからマイアカウントを管理をクリックする。
  • 製品引き換えをクリックし、シリアル番号を入力して引き換えるを押す。
  • アカウントに戻り、ここをクリックを押すと更新される。後は、有料機能が使えるようになったか確認する
製品版引き換え手順

簡単に動画を作成してみる

新機能を見ていく前に、最新バージョン11で追加された機能も使用しながら、実際に動画を作ってみました。

実際の編集画面

YouTubeでVlogも投稿しているのですが、今回は旅動画として、富士登山の動画を作成しました。Filmoraなら、初心者でも楽しく簡単に作成できます。素材は充実しているので、後はアイデアや構成次第なところもありますが、簡単な動画作成なら十分だと思います。

Filmoraで実際に動画を作ってみた

スピードランプ

スピードランプは、動画に緩急をつけて見せ方を変えたい時に使いました。
動画の一部にスローモーションをかけたり、スピードアップさせたりして動画に緩急をつけることができます。逆再生の設定もできます。オーディオやシーンに合わせて、自由にカスタマイズできるのが良いです。

  • モンタージュ、ヒーロー・モーメント、バレットタイム、ジャンパー、フラッシュイン、フラッシュアウトの6種類が用意されている。
  • カスタマイズで自分の好みに合わせてキーフレームを変更できるが、プリセットからカスタマイズすることもできる。1xを境に上が倍速。
  • オーディオのピッチを維持」にチェックを入れることで、スピード変更の影響を受けないようにすることが可能。
  • 一定速度にタブを切り替えると、逆再生の設定もすることができる。
スピードランプ
タイムラインにスピードランプが表示されている

インスタントモード

インスタントモードを使えば、特別なスキルが無くても簡単に動画を作れます。タイムラインにエクスポートが出来るので、予めトランジションやエフェクトなども追加された状態となっており、初心者が機能の使い方を知ったり、動画の構成を考えるのにも役立ちます。そのまま編集に利用することもできます。簡単な動画でもトランジションをかけるタイミング等が分かるので、作業に入りやすいという利点があります。
簡単に動画作成も可能で、且つ自分の引き出しも増やせるので、とても便利な機能だと思います。

  • Vlog、ビジネス、スライドショーといったテーマに合わせて、115種類以上のテンプレートが使用できる。
  • メディアファイルを最低5つ以上インポートすると、自動的に素材をハイライトしてくれる。
タイムラインにエクスポートできる

デザイン文字

テキスト編集は、直感的に出来るので分かりやすいです。プレビューから直接ポジションやスケールを変えることもできます。

プレビューから直接編集も可能

今回は動画の説明のため、字幕をメインに使ってみました。その他には、YouTubeサムネイル用のデザイン文字もあります。

スナップショット

デザイン文字でサムネイルについて触れましたが、わざわざ他の描画ソフトを使用せずとも、Filmora一本でサムネの作成も可能です。プレビューの右下にカメラのアイコンがあり、これをクリックするとスナップショットを作成できます。

プレビューに右下に「スナップショット」

予め、動画の本編とは無関係の範囲でサムネ用の画像を作成すれば、スナップショットで簡単にサムネを作れます。勿論、動画から直接サムネを作成しても良いと思います。スナップショットはJPGとPNGに対応しています。

サムネ用の画像を作成
スナップショットの形式はJPGとPNG

タイトル編集機能

タイトルを工夫したり、凝ったデザインのテキストを作成するには、高度編集機能を使えば実現できます。アウトラインやシャドーを複数追加でき、色や厚みを変更できるので、グラデーションにしたり、独自のデザインを適用できます。勿論、新しくテキストや図形を挿入することも可能です。

タイトル編集機能

オーディオノイズ除去機能

ノイズ除去機能もあります。こちらは2022年8月16日に実装された機能で比較的新しい機能です。
今回は登山動画なので、ちょうど風の音が煩わしい感じでした。ここで風の音除去にチェックを入れると、若干ノイズが改善されました。しかし、完全には取り除けません。通常ノイズ除去風の音除去を併用することで、会話の音声だけが抽出できました。良い感じです。今回はハムノイズは関係ありませんでしたが、撮影環境によってはハムノイズが気になることもあるので、通常ノイズ除去と合わせて使うとさらに効果を期待できそうです。BGMがあるなら、動画の音声を無くして、そもそもノイズが無い状態にする手もありますが、中々に優秀な機能だと思いました。

通常ノイズ除去、ハムノイズ除去、風の音除去

選択したクリップをエクスポート

編集が完了した後はエクスポートになりますが、全体のエクスポートではなく、選択したクリップのみをエクスポートすることもできますエクスポートしたいタイムラインのクリップを選択して右クリックします。すると以下の通り、選択したクリップをエクスポートすることもできます。

タイムラインで範囲を指定することで、範囲内の動画をエクスポートすることも可能です。特に細かい指定が無ければ、直接エクスポートボタンを押して出力すれば良いと思います。その際、オートハイライトにチェックが付いていると、別途ハイライト動画も作成されます。オーディオを設定している場合は、音声が途切れ途切れになるので、特に必要なければチェックは外しましょう。

エクスポートに関して付け加えると、ローカルに出力できるのは勿論ですが、FilmoraでYouTubeにログインすることで、編集した動画をそのままアップロードすることができて便利です。

YouTubeにログインすることで共有可能

以上、一部の新機能についてみてきましたが、これらは実際に動画を作成する際に、使ってみました。その他にもFilmoraには便利な機能がまだまだあります。

オーディオスペクトラム

Filmoraは機能を見ても分かるのですが、ウェディング、キャンプ、ゲーム、ビジネス等、多様な場面で活用できます。また、オーディオスペクトラムは動画の音声に合わせて自動的にエフェクトを追加するので、ミュージックビデオにも効果的です。エフェクトを追加するだけなので、非常に手軽で簡単です。

オーディオスペクトラムエフェクト

自動字幕起こし、テキスト読み上げ

今後挑戦してみたい機能は、自動字幕起こしテキスト読み上げ機能です。私の場合には、プログラミング動画やゲーム実況動画などテキストで解説する動画を作成することが多いため、自動字幕起こしよりもテキスト読み上げ機能を重宝しそうです。ちなみに、どちらも別途有料プランの購入が必要となっています。一応無料版でも使えますが、使用時間に制限があります。テキスト読み上げボイスは女性と男性から選択できます。

自動字幕起こし機能
テキスト読み上げ機能

以上、その他の機能やバージョン情報は、こちらを参照してください。

総評

さて、簡単な動画も作成し実際にソフトを使用しながら、Filmoraの機能や特徴を見てきました。全体的な評価をまとめてみます。

良かったところ

  • 直感的なUIで初心者でも分かりやすく、手軽に始めやすい。
  • クリエイターアカデミーなどサポートが充実しており、動画編集のテクニックも学べる。
  • 編集時にクラッシュして中断することは無かった。
  • YouTubeやTwiterでの投稿、ウェディングや旅行などのシーンに合わせた設定など、使用用途がイメージしやすい。
  • 画面のキャプチャーもできて、録画から編集までカバーできる。

微妙なところ

  • AIポートレート、自動字幕起こしなど、一部機能を制限なく使用するために、別途料金がかかること。
  • 有料版のトランジション、エフェクトが無料版と混ざっていて分かりづらい。
  • エクスポートする際にアカウント作成とログインが必要で面倒。
  • 直感的で分かりやすいUIの一方で、機能や詳細設定に物足りなさを感じるかもしれない。

総評として、直感的なUIで初心者でも分かりやすく、サポートも充実しているので、楽しく動画編集テクニックを学べるのは高印象でした。Filmora本体のライセンス自体はそこまで高価ではないですが、オプションごとに別途料金がかかるのが多少ネックかなという感じです。それでも総合的に価格は安めですし、初心者が扱うには十分な機能が揃っています。中級者にとっては若干機能に物足りなさを感じる部分もあるかもしれないですが、クリエイターアカデミーを活用することで更にレベルアップも出来ると思います。

購入を検討する場合には

年間プランか買い切りとなっているので、まずは無料版を試してみることをお勧めします。無料版だとウォーターマークが表示されてしまうので、実際にまずは試してみて使いやすかったら、有料版の購入をお勧めします。

以上