【AI・ロボット】知っておきたい「自動配膳ロボット(Serving Robot)」の可能性
唐突だが、あなたはこれまで、「ロボット」について、日常生活の様々な場面で耳にしたことがあると思う。ただし、その真の正体を明らかにしようとしたとき、正直なところ、本当に理解できているのかどうか、疑わしく思うことがあるかもしれない。
人手不足など労働環境の問題が指摘される外食産業は、昨今テクノロジーの進化とともに、AI活用を推進する上で、注目の業界になりつつあり、そのうち「自動配膳ロボット」は最新のトレンドになっている。この自動配膳ロボットは、世界中のレストランで働くウェイター、フードランナー、料理人たちの仕事を日々サポートしている。
今回の記事では、これらの高度な技術を備えたデバイスに関する情報から、ロボットが果たして私たちのビジネスニーズを満たし、日々のパフォーマンスを向上させるものとなり得るのか、その疑問を考える上で、少しでも判断材料を提供できればと思っている。
「自動配膳ロボット」とは?
まず「自動配膳ロボット(Serving Robot)」とは、レストランやオフィス、その他のビジネスの現場で使用できる、自動食品配達システムを指す。意外にも配達のバリエーションは豊富で、ドリンクやスナック、デザートなど、顧客のニーズに応じて様々な種類の食品を提供することが可能となっている。また、単に顧客の元に食事を運ぶだけでなく、セルフレジに対応しているロボットもあり、席でレシートなども発行できたりと支払いまで完結させることが可能だ。
これらは、ロボットが人間の労働力の代わりとなることで、レストランを利用する顧客の利便性を向上させ、食事を提供するお店側にとっても労働力の削減につなげるなど、両者にとって、より多くの利益をもたらすことを意味している。
自動配膳ロボットの5つの可能性
さて、ここからは大きく5つの観点から、自動配膳ロボットの可能性に触れてみる。
生産性の向上
まず、自動配膳ロボットは、ビジネスの生産性を高める優れたツールだといえる。
例えば、食品を素早く簡単に、予め組み込んだシステムに沿って効率的に提供できるため、時間と費用を節約できる。また、大量の顧客を抱えている大規模なビジネスや、夜遅くまで営業している夜間型のお店の場合には、自動配膳ロボットが店舗状況をリアルタイムに分析するための手助けになる。
デバイスが状況に応じて自動的に処理してくれるので、適切な量の食材を見積もったり、食材をテーブルに配膳するための十分なスペースを確保したりといった労力も心配する必要が無くなる。
食品包装の工程をスマート化
十分に従業員が足りていない一部のレストランでは、特に混雑する時間帯に、スムーズな食品包装が困難な場合もあるが、実際に自動配膳ロボットを導入することで、問題を解決しているケースがある。用途が限定された機械では、食品の種類を変更する度に毎回洗浄が必要になったりとコストがかかる。しかし、自動配膳ロボットは、一台で様々な料理に対して簡単に包装できるようにすることで、コストを抑え、食品包装の工程をスマートにできる。
また、野菜を細かく切ったり、梱包に必要なボックスの数量を計算したりといった、人間にとっては手間のかかる手作業も、ロボットであればセンサーと組み込まれたプログラムを使用して自動的に実行し、必要な製品の種類や数量を特定することで、時間の節約につなげることができる。
UXデザインの提供
自動配膳ロボットは、モノやサービスを提供するだけにとどまらない。
顧客に対して、自動配膳ロボットが食べ物や飲み物、その他の製品をタイムリーに配達できるという新しい体験(experience)を提供できる。
また、食事までの待ち時間を減らし、食事をするためにわざわざ長時間待たなくて済むようにする。加えて、サービス提供が遅いといったクレーム削減への貢献も期待できる。
消費分析につなげる便利な請求書機能
さらに、自動配膳ロボットを使うことで、顧客の消費行動の分析に生かすことも可能だ。
客が注文した食べ物や飲み物の量、種類などを記録に残し、それらの情報を顧客に販売することで、ユーティリティサービスとして一貫したビジネスの確立にも役立つ。これにより、無駄なコストが削減され、ビジネスから得られる利益を増大させることにもなる。
エンターテイメント
ロボットは、さまざまな種類のエンターテイメント(遊び)を提供できる。
その観点で言えば、自動配膳ロボットそれ自体が、顧客、特にお腹を空かせて駄々をこねながら食事を待つ、子どもたちを楽しませる(entertain)優れた方法だといえるだろう。
料理が来るのを待つ間、タッチパネルを操作させたり、注意を引くような動画を流したりすることで、顧客の心理的なストレスを低減させ、お店側はゆとりを持って料理の準備をすることができる。注文の間違えといった単純なミスを防ぐことにもつながるだろう。
終わりに
さて、ここまで外食業界を中心に、ロボットの可能性について見てきた。
中でも、自動 配膳 ロボットは爆発的に拡大しているカテゴリーで、今後もテクノロジーの進化とともに、成長の可能性から目が離せない。
追加の雇用コストをかけたり、マーケティングキャンペーンにお金をかけたりすることなく、売上を増やす方法を模索している場合には、一考する価値が十分にあるだろう。まして、潤沢な資金がある場合には、魅力的な投資先の一つになるかもしれない。